頭皮のクレンジングやマッサージを中心にヘアケアができるヘッドスパは、美容院でサービスの一環として行われていましたが、近年ではヘッドスパ専門店も登場していますね。
ヘッドスパは、頭皮のクレンジングにより毛穴の中の汚れまで落とせるほか、マッサージを併用することで血行促進効果とともに心身のリラックス効果も得られるものです。
意外と知られていませんが、頭は血行が滞ると凝り固まる部分で、ヘッドスパを介してマッサージしてもらうとあまりの気持ち良さに眠くなる方もいるのです。
そんなヘッドスパについて、具体的な効果や効果の持続性、自分でマッサージする際のやり方や注意点などを紹介していきます。
効果ないは嘘!ヘッドスパは効果あり
ヘッドスパとは、頭皮のクレンジングやマッサージを行うもので、通常のシャンプーよりも毛穴の奥の汚れまで浮かせて落とせることが特徴です。
頭皮の毛穴に詰まっている皮脂や汚れを落とすことで、健康的な頭皮と毛髪育成にも貢献するでしょう。
また、マッサージは血行促進効果が期待でき、その際に使用するオイル類の効果も得られるのが魅力です。
頭皮の血行が良くなると毛根を含む頭皮全体に栄養が行き渡り、頭皮に貯まる老廃物は体外に排出されるようになるため、健康的な頭皮と毛髪にもより良い効果を発揮します。
加えて、マッサージによる刺激が凝り固まった頭皮をほぐしてなんとも気持ち良い心地よさを感じられるでしょう。
一部では、ヘッドスパの効果はないと言う方がいますが、普段から頭皮の血行が良い方か少し大げさな効果を求めている場合が考えられます。
普段からデスクワークで運動不足の方や、肩こりが気になる方なら、血行促進効果やマッサージによる心地よさを感じられるケースがほとんどです。
ヘッドスパに期待される5つの効果
リフレッシュ、リラックス効果
ヘッドスパは、心身をリラックスさせる効果があり精神的にもストレスを和らげる効果が期待できます。
頭部に心地よい刺激を受けることで、凝りやゆがみを和らげて、血行促進効果により脳が活性化し、すっきりリフレッシュさせることも可能です。
また、ストレスにより凝り固まった部分がほぐされるので、不眠や頭痛なども緩和されることもあります。
頭皮環境の改善による美髪・抜け毛、白髪予防
ヘッドスパは頭皮環境を清潔に整えて血行を促進するため、頭皮全体に栄養を与えるなど頭皮環境の改善にも貢献します。
具体的には、髪や頭皮の衛生状態の改善、美髪、抜け毛予防、白髪予防などが挙げられ、フケやかゆみ、ニオイが気になる症状にも改善が期待できるでしょう。
頭皮のクレンジングにより毛穴に貯まった汚れを除去できるため、毛根にも良い影響を与えるほか、マッサージの際に使用するトリートメントやオイル類の栄養分も浸透しやすくなるためです。
頭皮や髪の毛の環境を整えることが、フケやかゆみ、ニオイなどの悩みの解決にも貢献します。
目の疲れがとれる
普段からパソコン作業が多い方は、目の疲れや周辺の筋肉の凝りが起こりやすいですね。ヘッドスパと目の疲れは一見すると関係ないように見えますが、実は、頭皮の血行が良くなることで改善することがあります。
目の疲れがひどいときは頭皮が血行不良になっているケースがほとんどで、頭皮全体の血行を良くしてあげることで疲れ目の緩和が期待できるのです。
効果の感じ方は個人差があるものの、頭が軽くなって目の疲れが取れた、目が開きやすい、全身の血行が良くなった、などと感じる方が多いです。
肩こり、首こりの軽減
ヘッドスパそのものは頭だけに施術しますが、その血行促進効果は全身に影響するものです。
感じ方には個人差がありますが、頭皮の血行促進により首や肩の凝りが軽減されることがあります。
首や肩の凝りは、血行不良が主な原因なので、ヘッドスパにより全身の血行が良くなることで改善が期待できます。
しわやたるみ解消のリフトアップ効果
ヘッドスパのもみほぐしは、顔のリフトアップ効果が期待できます。顔の筋肉を引き上げているのは頭の筋肉でもあるためで、もみほぐすことによりしっかり動くようになるからです。
頭の筋肉の凝りが解消されることで、自然なしわやたるみの解消が期待できます。
ヘッドスパの効果が現れる期間や持続性
ヘッドスパの効果は比較的すぐに実感できます。早い人では施術後すぐから効果を実感できることがほとんどです。
リフレッシュ系の効果はすぐに実感可
ヘッドスパのもみほぐしによるリフトアップ効果、リフレッシュ効果、血行促進効果は施術後すぐから実感する方が多いです。
頭皮の血行改善は即効性が高いため、施術中から頭がポカポカしてくることもあるでしょう。
育毛や薄毛予防系の効果は時間がかかる
ヘッドスパによる育毛や薄毛・白髪予防の効果は、ある程度の時間をかけたケアが必要で、効果を実感するまでには時間がかかります。
髪の毛や頭皮は、ヘアサイクルやターンオーバーといった一定の期間を経て新しい状態に生まれ変わります。
特に、髪の毛の場合は、頭皮環境を整えた後に状態の良い髪の毛が育ってくるため、1~2回ヘッドスパを体験したからといってすぐに劇的な効果は得られないでしょう。
育毛や薄毛・白髪予防の効果を実感するには、1~2ヵ月に1回程度の定期的なヘッドスパの施術を中・長期的に継続する必要があります。
効果の持続期間や頻度
ヘッドスパの効果は、およそ1週間程度は持続すると言われ、 毛穴に詰まった老廃物を除去する効果は1ヶ月程度続くと言われています。
頭皮も肌の一部として考えると、ターンオーバーは約4週間、多少個人差があるとしても、ヘッドスパを継続する際の頻度としては平均1~2ヵ月に1回を目安にすると良いでしょう。
美容院と専門店のヘッドスパの違いは?
ヘッドスパは美容院と専門店で受けられますが、場所によって受けられるヘッドスパの特徴が違います。
ヘッドスパを受けられる場所と施術内容の違いについて見ていきましょう。
美容院のヘッドスパの特徴
美容院でのヘッドスパは、髪の状態やヘアスタイルを考慮したヘッドスパが受けられるのが特徴です。
ヘッドスパのみの料金はサロンに比べ少しリーズナブルな傾向があり、美容院によってはカラーやトリートメントを行う流れに含まれていることもあります。
また、料金は、ヘッドスパ単品の場合、高くても10,000万円まで行かないくらいが相場です。
専門店のヘッドスパの特徴
ヘッドスパ専門店の場合は、施術者の技術をはじめ、専用のオイルやトリートメントにこだわる傾向が見られます。
中には、毛髪診断士がいるサロンもあり、髪や頭皮の悩みを相談できるケースもあります。
また、無水で行うドライヘッドスパも人気があり、頭皮の凝りのもみほぐしや眠りに落ちるほどのリラクゼーション効果が期待できます。
ヘッドスパ専門店の料金は、美容院のヘッドスパよりも高めの設定となることが多いです。
具体的にはヘッドスパの内容にもよりますが、高くても15,000円くらいまでだと思っていて良いでしょう。
自分でできる!セルフヘッドスパのやり方
<ベーシックなセルフヘッドスパ 用意するもの>
・頭皮マッサージ用オイル
・くしやブラシ
・普段使っているシャンプーとトリートメント
<やり方>
1.髪の毛を良くブラッシングして汚れを浮かせておく。
2.頭皮マッサージ用のオイルを頭皮全体に良く馴染ませてもみほぐしておく。
3.普段使っているシャンプーで洗髪する。
4.トリートメントで仕上げる
基本的には頭皮にオイルを付けてもみほぐしてからシャンプーする流れとなります。ただ、頭皮の血行促進効果をより実感したい場合は、炭酸水やヘッドスパ専用のくしなどを使った方法もあります。
<血行促進強化版 セルフヘッドスパ 用意するもの>
・頭皮マッサージ用オイル
・ブラシ
・ペットボトル
・くしなどのヘッドスパ専用道具
・炭酸水
・普段使っているシャンプー&トリートメント
<血行促進強化版 セルフヘッドスパのやり方>
1.頭皮をブラッシングして汚れを浮かせる
2.ペットボトルに炭酸水を50ml入れてシャンプーを1~2プッシュ入れる
3.頭皮全体にオイルをなじませてもみほぐす
4.炭酸シャンプーを良く泡立ててシャンプーする
5.シャンプー中にセルフヘッドスパ専用のブラシなどを使用する
6.トリートメントで仕上げる
やりすぎ注意?ヘッドスパに潜む危険性
美容院でのシャンプーは程よいマッサージが気持ち良いことが多いのですが、中にはヘッドスパをやってもらった後にめまいや気持ち悪さ、頭痛などを感じる人もいます。
これはヘッドスパの姿勢や施術者の技術不足が主な原因で、シャンプーをする際に首を後ろに反らせる姿勢が原因の美容室脳卒中症候群となる恐れがあります。
美容室脳卒中症候群は、首を後ろ側に反らせることで、頚椎の中に心臓から脳へとつながる椎骨動脈を圧迫してしまうためにめまいや吐き気などが起こるもので、稀に小さな血栓がある場合は、体勢を戻したときに脳梗塞や脳卒中を引き起こすことがあるものです(参照)。
ヘッドスパを受けると必ず美容室脳卒中症候群を引き起こすわけではありませんが、日ごろから安全にヘッドスパを利用するためにもいくつかの対策をしておくことをおすすめします。
主な対策としては、高頻度でヘッドスパをやらないこと、長時間の施術は避けること、施術中に異変を感じたらすぐにやめてもらい休ませてもらうなどが挙げられます。
自宅に帰宅してから異変を感じることもあるので、少しでもおかしいと思ったら病院に行くようにしましょう。
まとめ
今回は、ヘッドスパの効果や効果の持続性、リスクなどを紹介しました。頭皮の健康だけでなく血行促進によりリラクゼーション効果があるので、目の疲れやストレスが多い方、首・肩の凝りがある方にはおすすめの施術ですね。
ただ、美容室脳卒中症候群のリスクが全くないわけではないので、施術の頻度や内容、時間などには十分気を付けて行いましょう。